PIV(粒子画像流速測定法)とは、Particle Image Velocimetryの略で、流体中に混入したトレーサ粒子の粒子画像により、2次元平面内の速度および方向を非接触で求めることができる流体計測手法です。目に見えない気流・水流の動きを可視化し、解析を行います。
最新のトモグラフィックPIVでは、複数台のカメラを用いて、3次元空間全体の速度3成分を求めることができる世界最先端の流体計測法となります。
|
|
PIV関連製品 |
その他関連製品:
PIV レーザー, LDV(レーザードップラー流速計)
PIV計測の一連の処理
動作原理
まず、流体中に追従性のよい微小な粒子を混入し、可視化用レーザをシート状にして、短時間 dt の間隔で2回照射します。
どちらの照射も、1台のダブル・フレーム 高解像度CCDカメラで記録します。光路や斜位撮影による画像の歪みは自動的に
補正されます。
【PIVシステムの計測イメージ図】
記録された画像は通常、64×64ピクセルから8×8ピクセルまでの小さなインタロゲーション窓に分割されます。
レーザ出射の間隔 dt の間に、各インタロゲーション窓の粒子は移動量 ds だけ移動します。その時の速度は ds/dt の比率に
よって求められます。粒子の移動量 ds の計算は、対応する2つのインタロゲーション窓の相互相関によって行われます。
高速計算のためには、Wiener-Kinchinの定理を用いたFFT(Fast Fourier Transform=高速フーリエ変換)の使用が一般的
です。これに加え、二次相関、局所適応ウィンドウシフト、高解像度PIV、変形インタロゲーション窓など、先進の相関手法を
選択し性能を向上させることができます。
用途例
・噴流解析
・渦解析
・自然対流解析
・河川などの表面流れ解析
・昆虫の羽ばたきの流れの解析
・動脈瘤モデルの流れ解析
・声帯における音と流体の相互作用
・エンジンシリンダ内部の空気流動解析
・ポンプ内流れ解析
平面から立体計測まで幅広くご提案致します
トモグラフィックPIVを用いた計測事例
■3次元空間における流体の速度3成分を同時に計測(3D-3C同時計測)
|
|
|
|
*飛行バッタの後流時系列計測
(風洞実験) |
*泳いでいるミジンコ周りの立体的な
流れ計測 |
*噴流に伴うリング状渦の計測 |
*バックステップ流れの計測 |