静圧の測定原理
アネモマスター風速計およびクリモマスター風速計の静圧測定(他オプションにて取り付け可能機種あり)には、拡散型の半導体圧力センサーが使用されています。この半導体圧力センサーは、拡散半導体圧力センサーと呼ばれます。拡散半導体圧力センサーは、圧力を受けると抵抗値が変化するピエゾ抵抗効果の原理を利用したもので、シリコンの薄いダイヤフラムの4カ所に拡散抵抗(センサーチップ)が形成された構造です(図1)。図1の上部からセンサーチップに圧力が加わり、たわむとダイヤフラム中央部のR3、R4には圧縮応力が、また、R1、R2には引っ張り応力が働きます(図2)。この応力の大きさに応じて、拡散抵抗の抵抗値が変化します。
微検出回路(図3)としては、これらの拡散抵抗でブリッジを構成すれば、圧力に比例した電圧を取り出すことができます。また、実際は拡散抵抗には温度依存性があるため、この抵抗に温度補償抵抗が取り付けられています。
表.1 圧力単位換算表
|
mmH2O |
kPa |
atm |
1 mmH2O |
1 |
9.807×10-3 |
9.678×10-5 |
1 kPa |
102.5 |
1 |
9.868×10-3 |
1 atm |
10,330 |
101.3 |
1 |
計算方法
例)100 mmH
2Oを kPa の単位で表す場合
100×9.807×10
-3=9.807×10
-1=0.9807 (kPa)