オンサイトで浮遊粉じん質量濃度値(mg/m3)が直接表示される粉じん計です。クォーツセンサを採用したピエゾバランス方式は、粉じんの物性影響が少ないので、事前に粉じんの性質が分からない場合にも測定が可能です。大手自動車メーカーの工場やミストコレクタのメーカーなどオイルミスト測定が重要視されるお客様の多くで、標準の粉じん測定機器としてピエゾバランス式が採用されています。また、たばこ煙もオイルミストの一種。健康増進法における一般企業での分煙効果の測定は光散乱式が用いられていますが、より正確な測定の必要性がある場合には、たばこ煙の測定基準としてピエゾバランス式粉じん計が広く用いられています。
圧電素子上に堆積した粒子の質量によって生じる周波数偏差を演算回路に通して質量濃度へ変換し表示しています。
粉じんの性質が事前に分からない環境でも正確に測定できます。また、光散乱方式では難しいオイルミスト(不水溶性切削油剤)の測定にも適しています。
本体メモリー機能付きで、パソコンやプリンターへの計測データ転送も可能です。持ち運びに便利なキャリングケースも付属しています。
労働安全衛生法に基づく粉じん濃度値の測定
各工場や作業現場において規制項目となっている粉じん濃度値の測定に用いられます。浮遊粉じんのうち、オイルミスト(不水溶性切削油)の測定も可能です。
大気汚染防止法に基づく規制値の測定
大気汚染物質中の浮遊粒子状物質の濃度測定に用いられます。
各種工場において清浄空気を必要とする場所での粉じん計測
精密機器、計器、電子部品、食品、薬品等の製造工程において、空気清浄度の管理が必要な 環境での粉じん計測に用いられます。
各種研究機関や大学での研究を目的とした粉じん計測
本器は直接重量濃度での粉じん測定が行えるため、研究機関での空気汚染データの収集用 機器として使用されます。
オイルミストの舞う工場ラインにおける作業環境測定
加工機械から放出される粉じんを、製造工程の加工機械それぞれにオイルミストコレクタを設置し、工場建屋内に排気する方法で管理されているケースは多くあります。しかし、個々のミストコレクタのコンディション次第で、工場建屋内に社内規定を超えるレベルのオイルミストが排出されるケースがあるため、より一層の安全対策としてオイルミスト濃度の自主測定を弊社粉じん計で行っていただいている事例もあります。
ミストコレクタのフィルターメンテナンス時期の評価
工場内の作業環境向上を目指して設置されたミスト集塵機の運用を行う中で、集塵機フィルターのメンテナンス時期を検討されたいとのご要望があり、集塵性能の評価を行うための粉じん計として採用いただきました。
食品工場における粉じん管理
お菓子を製造する際に使用する小麦粉やチョコレートパウダーが、製造現場にどの程度浮遊しているのか、品質管理面および作業者の健康管理面双方の目的で粉じん計を採用いただきました。
本体の仕様 | |||||
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測定方式 | ピエゾバランス式 | ||||
分粒特性 | 4 μm 50%Cut(作業環境用)および10 μm 98%cut | ||||
測定範囲 | 0.01~5.00 mg/m3 | ||||
測定時間 | 24秒、120秒、1~60分まで設定可能 | ||||
電源 | Ni-MH電池内蔵(チャージャー付属) | ||||
外形寸法 | 65(W)×180(H)×150(D) mm | ||||
重量 | 1.75 kg |
ACアダプター、インパクター2種類(10 μm 98%CUT、4 μm 50%CUT)、肩掛けベルト、クリーニング用カートリッジ(スポンジ付き)×3個、洗浄液ボトル(小)、純水ボトル(小)、計測ソフトウェア、キャリングケース
プリンター、プリンターケーブル