【08】風速指示値へ影響を与えるもの

熱式風速計の測定に影響を与える要因には、次のようなものがあります。

 
風温 熱式風速計は、素子が常温(環境温度)+40~60℃になるように加熱されています。このため、風速の計測値は風温に左右されやすく、温度補償機能を持たない風速計では、風温が変化したときに風温と風速素子の温度差も変化し、風速値に影響を与えます。
([22] 温度補償とは? 参照)
圧力 一般の風速計は大気圧下で校正していますので、測定対象の圧力が大気圧と異なる環境で測定する場合は、補正が必要です。
([11] 測定環境と風速指示値の関係について 参照)
ガス成分 一般の風速計は、気体成分を空気として校正します。測定対象の気体成分が空気と大きく異なる場合は、気体の熱的物理的特性が変わるため、指示値と実風速値との間に差異が発生します。
([21] 空気以外の気体中での測定について 参照)
指向特性 各プローブの持つ形状と風の当たる方向により、指示値が変化します。
([23] プローブの特性について 参照)
汚れ センサー表面に汚れが付着すると、熱放散特性が影響を受けて正しい測定ができなくなります。汚れが付着した場合は、測定終了後にセンサーをすぐに洗浄する必要があります。
[10] 汚れた環境で使用できる風速計について 参照)
精度 プローブの測定風速範囲や形状により、風速の測定精度が異なります。
温度補償 測定対象となる風温の変化を自動補正する動作・構造を意味します。温度補償機能をもたない風速計では、風温の変化が風速指示値に影響します。
応答性 応答性は、風速素子の寸法による熱容量や動作方式により決定されます。また、同じ風速素子でも、風速値やプローブの形状によって応答性は異なります。
破損事故 プローブへの過度な衝撃や、その衝撃による変形または結線間違いによるプローブの破損などを、当社ではプローブの破損事故と呼びます。また、プローブ部の金網などが変形した場合も、校正時の精度は維持できません。
プローブの互換性 プローブ互換性がないタイプの風速計では、本体と一対になっているプローブ以外を使用すると正しい計測ができません。プローブ特性をROMに書き込んだROM互換タイプの風速計では、各プローブと対になったROMを使用する必要があります。